東大発のAIベンチャー。アルゴリズムを用いたSaaS型ソフト事業が拡大中。
「上場から4年を経て、研究開発型のフェーズ1から、SaaS型のフェーズ2へ業態が進化した」。AI(人工知能)のアルゴリズムを開発するPKSHA Technology(パークシャテクノロジー)の上野山勝也社長は手応えを語る。
上野山社長は、AI研究で有名な東京大学大学院の松尾豊教授が率いる研究室の出身。PKSHAも大株主にトヨタ自動車、共同研究のパートナーにはトヨタのほかソニーグループやKDDIといった大企業が名を連ねる。
同社は、機械学習などのアルゴリズムを開発し、それらを組み込んだソフトウェアを企業に提供するビジネスモデル。有用なアルゴリズムを開発するには実データが不可欠であるため、創業期は共同研究が主体だった。が、汎用的に使えるアルゴリズムを組み込んだ自社ソフトウェアをクラウドで顧客に提供するSaaS事業が順調に育ってきた。このことが冒頭の上野山社長の言葉の背景にある。
2017年の東証マザーズ上場直後に9億円だった売上高(17年9月期)は、21年9月期には87億円と右肩上がりに成長。営業利益は同じ時期に3億9500万円から7億1300万円へと伸びた。もっとも、毎期しっかりと黒字を出してはいるものの、売上高の伸びに比べ利益の伸びは物足りなく見える。その大きな理由はM&Aの影響だ。
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