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想定外リスクから企業を守る新手法「GRC」で市場開拓 【9250】GRCS

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ガバナンスなどの危機を可視化し対策支援。大手企業約100社を顧客に持つ。

社長 佐々木慈和(ささき・よしかず)1976年生まれ。2001年米南カリフォルニア大学卒業。日本ヒューレット・パッカードを経て、05年Frontier X Frontier(現GRCS)設立。22年11月期は売上高20億9200万円、営業利益1億9000万円を見込む。(撮影:尾形文繁)
2022年にブレークするかもしれないキーワードが、ガバナンス・リスク・コンプライアンスを表す「GRC」だ。企業は感染症やサイバー攻撃などの危機に次々と見舞われ、新たな対策を迫られている。09年にGRC対策サービスを開始し、21年11月に東証マザーズへ上場したGRCSの佐々木慈和社長に事業戦略などを聞いた。

──社名の由来は。

GRCとセキュリティーのSをつなげたものだ。当社がGRC対策の事業を始めた09年当時、欧米ではその重要性が認知されていたものの、日本ではまだこれからというタイミングだった。当初は大手監査法人グループの下請けとなり、14年ごろまで海外製品の導入支援などを続けたが、大手のGRCに課題が見えてきた。価格が高いのだ。

多くの欧米企業ではガバナンスやコンプライアンスの責任者が決まっている。万が一、情報漏洩や法令違反などが発覚すると、責任者は職を失うだけでなく訴訟リスクも負うことになる。そこで、年間1億円でもGRC対策には費用を支払うが、大手監査法人グループのGRC対策はフルスペックだ。数多くのコンサルタントが企業を訪問し、現状点検などを行うので、価格は高くなる。日本企業も、情報漏洩などの表面化をきっかけに大手監査法人のGRCを導入することが多い。

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