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中国が「民主」に自信を深める訳 乱暴にいえば「生存の保障」

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中国では、食えることがすなわち民主である。西側の単純な批判は説得力を持たない。

国会に相当する全人代(全国人民代表大会)は、1年に1回開催される。昨年3月撮影(AP/アフロ)

中国が自国の「民主」に自信を深めている──。こう書くと読者の失笑は免れないかもしれない。昨年12月、中国政府が「中国の民主」白書(以下、白書)を発表したときも日本のメディアの反応は失笑に似たものだった。中国に民主はあるのかと。

だが日本のメディアや人々は、中国政府あるいは中国人が考える民主について正しく認識しているのだろうか、と疑問を持たざるをえない。

そもそも中国の民主とは何なのか。日本人は中国の社会体制について、「普通選挙がない」「言論の自由がない」「少数民族を弾圧している」から、民主国家ではないと難詰する。しかし、中国の民主とは乱暴にいえば生存の保障である。まずは皆が生きられる社会の実現が大切で、それがすべてに優先されるのである。

中国革命のベースは日本や欧米の侵略への怒りだが、共産党はそこで虐げられた小作農を地主や資本家から解放する闘いを展開し、最終的に民意の獲得に成功し国民党との内戦にも勝利した。これが彼らの勝ち得た民主だ。

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