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クレムリン情報からみるタリバン政権の具体的戦略 政権の国際的承認や人道的援助の早期獲得を目指している

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8月30日にアフガニスタンから米軍が完全撤退してから、そろそろ2カ月になる。この間にアフガニスタン国民の生活が急速に苦しくなっている。それには2つの要因がある。第1は、人道目的で活動する国際機関やNGO(非政府組織)の活動をタリバンが制限していることだ。第2は、国際機関やNGOに資金を提供していた諸国が、資金提供を停止したことだ。資金提供を続けることがタリバン政権の権力基盤の強化に貢献するとの認識からだ。

その結果、苦しんでいるのはタリバン政権と関係のないアフガニスタンの民衆だ。〈イスラム主義勢力タリバンが権力を握ったアフガニスタンで、人々の健康や教育を支えてきた国際機関やNGOの活動が停滞している。活動資金を拠出してきた国々が、タリバンの権力独占を食い止めるために拠出を止めているからだ。弱い立場に置かれた避難民や女性たちの暮らしは、ますます苦しくなっている。/人口第6の都市の東部ジャララバードでは8月下旬、タリバン幹部と現地NGOとの顔合わせがあった。タリバンにはNGO担当の幹部が各地にいる。/参加した40代のNGO職員の男性によると、タリバン幹部は「NGOはこの20年間、何もしなかった」「資金を集めてダムでも造れ」と声を荒らげた。タリバン流のイスラム解釈を説いた後、「女性の出勤は認めない」と告げたという。/NGO職員は「公的サービスが届かない地方で、識字教育や診療、麻薬撲滅に黙々と取り組んできた。努力が踏みにじられた」と憤る。現在は活動を休み、国外退避する準備を始めたという。/アフガニスタンの人道危機は8月15日の政権崩壊の以前からある問題だ。戦乱が40年以上続いて国内避難民が滞留し、2000年の大干ばつで慢性的に食糧が不足。そこにコロナ禍と今回の政権崩壊が重なった〉(10月13日「朝日新聞デジタル」)。

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