ツルハHDで16年間社外取締役を務めていたイオン会長が退任。いったい何が起きたのか。
ドラッグストア業界2位のツルハホールディングス(札幌市)の取締役人事が、さまざまな臆測を呼んでいる。
8月10日の定時株主総会をもって、長年ツルハHDの社外取締役を務めていたイオンの岡田元也会長が退任した。イオンは2021年5月時点でツルハHDの株式を約13%保有する筆頭株主だ。岡田氏は2005年11月から16年間、ツルハHDの社外取締役相談役を務めていた。
競合他社の幹部は「(岡田氏の退任は)ガバナンス強化の一環にすぎない」と指摘する一方で、ツルハHDをよく知る業界関係者は「(筆頭株主である)イオンと距離を取りたかったのではないか」と推測する。
いろいろな意見が飛び交う人事だが、その前兆はあった。2021年4月6日にツルハHDは社外取締役の独立性を確保するために、「社外役員選任基準に関するお知らせ」というリリースを開示している。
そこで掲げた独立性がないと判断される13基準のうち、在任期間が10年を超える役員、議決権を10%以上保有している大株主または業務執行者、の2つに岡田氏は抵触していた。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら