私は「風景鉄」です
――鉄道をテーマにした映画を撮ろうと思ったきっかけは?
子どもの頃から鉄道好きでした。僕の家は渋谷の円山町にあって、井の頭線の神泉駅が近い。うちが商売やっていたので、一人でつまらないときは見に行ってました。あと、渋谷には玉電や東横線、都電もあったし、鉄道に関しては非常に恵まれた環境で、それですごく好きになっていきました。映画監督になる前には、8ミリで鉄道だけを撮った映画を作ったこともあります。そういうこともあって、昔から鉄道ファンのことが気になっていました。別にすごいオタクってわけじゃないけど、いつかそういう趣味の世界の人間たちを撮ってみようかなって思って。
――お気に入りの鉄道シーンは。
鉄道マニアとしては西鉄と京急が一緒に走っている、あのジオラマですか。あの世界がやっぱりドキッとします。実際にはありえないことですからね。自分の映画のシーンだけどびっくりしました。
小さい頃、「Oゲージ」を持っていたのです。特急とかではなく薄いグリーンと、ちょっとブルーみたいな感じの電気機関車と貨物。それを走らせていたから、というのもあります。
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