中国人は高層ビルが大好きだ。しかし老朽化や人口減を見据え、当局が建設を規制し始めた。
中国で高層建築物に対する高さ制限が次々と実施されている。500メートルを超える超高層ビルや100メートル超の高層住宅の建設が事実上、禁止されたのをはじめ、農村部では18階を超える高層住宅の建設禁止も打ち出された。
背景には、高齢化による人口減に備え、オフィスや住宅への過剰投資を未然に防ぎ、より安全で高品質な建築物に置き換えたい当局の思惑がある。
2020年時点で世界には200メートル超の高層ビルが約1700棟存在し、その約45%、779棟が中国にある(日本は約40棟)。また世界の高層ビルの高さトップ10のうち6棟を中国が占める。中国の「高層ビル好き」は際立っている。
その背景には高層ビルが繁栄の象徴とされてきた経緯がある。地方政府は経済発展を誇示しようと、競うように奇抜な設計の高層ビルを建設、住民の側も生活に余裕が出ると、見栄えがよく、最新設備の整った高層住宅に憧れ、それが成功者の証しとなった。
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