日米の共同声明で52年ぶりに明記された「台湾」をめぐる、東アジア情勢の動向に迫る。
台湾「海峡」という言葉選びの妙
――日米首脳会談の共同声明に52年ぶりに「台湾」が明記されたことが日本や台湾で大きく取り上げられました。
中国が非平和的に台頭したことの帰結だといえる。実際に台湾周辺の情勢が悪化しているので、アメリカにとって最も信頼性が高い同盟国である日本と共に首脳会談で打ち出せば、中国に対しても明確なメッセージになるし、日本国内でも台湾海峡の平和と安定に向けて動き出せる。
「台湾」明記と話題だが、共同声明には「台湾海峡の平和と安定の重要性」とある。台湾海峡は国際海峡の地名であり、大部分は公海で中国の内海ではない。その平和と安定の重要性を否定すれば、国際秩序の破壊者であると自白するのと同じである。つまり、日米は中国による「内政干渉」批判を受け付けない正当な論理を構築している。
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