介護保険制度変更に伴う3期連続赤字など試練を乗り越えてきた。
──介護用電動ベッドを中心に製造販売しています。主な納入先はどこですか。
介護用電動ベッドを扱っているレンタル業者だ。在宅でベッドを使いたい人は、介護保険制度を使ってレンタル業者から介護用電動ベッドをレンタルする。出荷台数は市場全体で年間12万台と推定され、当社の市場シェアは約31%だ。
もう1つの納入先は、介護・医療用電動ベッドを使う高齢者施設や病院だ。
──介護用電動ベッドに参入したきっかけは?
そもそも35歳までに自分で起業したいという思いを持っていた。そこで1992年に34歳で九州和研総業という会社を設立した。まず、救急用酸素蘇生器の販売を行った。業容拡大で医療用備品を幅広く取り扱うようになり、その中に介護用電動ベッドがあった。
当時の電動ベッドは1台30万円超と高額なことが多く、それが普及の壁となっていた。私は専門商社の山善在職時代、台湾の工場に依頼して金属製品を製造輸入した経験がある。その経験を生かせば、半分以下の価格で作れるのではないかと考えて、電動ベッドの製造を始めた。
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