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『NO RULES 世界一「自由」な会社、NETFLIX』 『医療保険制度の再構築 失われつつある「社会保険としての機能」を取り戻す』ほか

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「並の従業員はクビ」など日本人には危険な企業文化
評者/名古屋商科大学ビジネススクール教授 原田 泰

『NO RULES 世界一「自由」な会社、NETFLIX』リード・ヘイスティングス、エリン・メイヤー 著/土方奈美 訳(書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします)
[Profile]Reed Hastings 1983年米ボウディン大学卒業。97年にネットフリックスを共同創業、99年以降は会長兼CEO。/Erin Meyer INSEAD教授。専門は企業文化研究。本書ではネットフリックス成功の謎解き役。

本書は、ストリーミングで映画やドラマを配信するとともに、魅力的なコンテンツを作り続けるネットフリックスの成功の秘密をCEO自らが明かすものである。

同社は、服装、休暇、旅費の規定がないばかりか、上司が部下を評価するだけではなく、部下も上司を常に正直に評価せよ、並の成果には十分な退職金を払え、という。

最初の3つの規定については、上司が範を垂れれば、なくても会社は機能するかもしれない。が、常に正直であれば人間関係は悪くならないだろうか。さらに、並の従業員はクビというのには驚く。日本人の評者だけでなく、米国人も驚くようだ。

「並の従業員はクビ」は、過去のレイオフの経験に基づいている。能力の低い社員を解雇して、能力密度の高い会社にしたら、誰もが優秀な同僚に囲まれ、ワクワクして仕事が楽しくなったという。

また、会社は家族ではない、とも。米国でも多くの会社が、会社は家族であるとしている。会社に愛着と忠誠心を持ってもらいたいからだ。しかし、ネットフリックスは、会社はプロスポーツチームと考えるべきだという。プロスポーツチームは勝利のために協力し合うが、監督は最高の人材を求めて選手の獲得と放出を繰り返し、皆がそれを勝つために必要とわかっている。

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