不正相次ぐ「持続化給付金」何が問題か 制度の間隙を突いた便乗受給が頻発

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コロナ対策として打ち出された持続化給付金。制度趣旨から外れた不正が頻発している。

写真:持続化給付金を制度設計した経済産業省

「まだ農作物の収穫期を迎えていない段階で『4月、5月の収入がゼロだから』と言って持続化給付金を申請する農業者がいた」

農業県である熊本県の農家の間で今、新型コロナウイルス対策として導入された持続化給付金をめぐって、こんな会話が交わされている。

冒頭の発言の主は同県内で農業を営む男性だ。男性は次のように続ける。

「梨の収穫は早くても8月、コメは9〜11月、ミカンなんて11月以降だ。彼らが給付金を受給したのを見ていたほかの農業者たちも、それなら自分も申請してみようかって広がっていった。教えてくれた先生方が『基準上は給付の対象になる』って説明をしていたから、みんなできるんだと思い込んでしまった」

コロナの影響を受けた減収とは言いがたいにもかかわらず、収入がない農閑期を利用することで給付金を申請・受給するケースがあるというのだ。

持続化給付金は、2020年1月以降に売上高が前年同月比で50%以上減少している月があることが受給条件となる。ただし、白色申告者や青色申告者で前年の収入がはっきりしない人であっても、決算書に月間事業収入の記載がない場合は19年の年収の12分の1を月平均収入とし、20年のどこかの月と比較できる。

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