米ナスダック市場に上場する中国の新興カフェチェーン、瑞幸珈啡(ラッキン・コーヒー)で深刻な不正会計が発覚した。
4月2日、ラッキンはCOO(最高執行責任者)の劉建氏らが、2019年4~6月期から同10~12月期にかけて22億元(約333億円)もの架空の売り上げを計上したと明らかにした。同じ期間、不正取引を通じて一部のコストや経費も大幅に水増しされていたという。
同日、同社の株価は取引開始直後から急落。5回の取引一時停止を経て、終値は前日比75.57%安の6ドル40セント(約694円)で引けた。
ラッキンは不正に手を染めた劉氏と従業員をすでに解雇し、彼らに法的措置を含むあらゆる対応を取ると表明。社内調査を監督するため、3名の社外取締役で構成される特別委員会を設置した。過年度決算の訂正について、ラッキンは影響を総合的に評価している最中だとした。劉氏は19年4月から年末までの売り上げの半分近くを水増ししていた可能性がある。
ラッキンの業績については以前から粉飾疑惑がささやかれていた。米投資会社、マディ・ウォーターズ・リサーチは今年1月31日、ラッキンが1店舗1日当たり平均商品販売数、同平均販売単価、広告費など多数の経営指標を過大に見せかけていると指摘。当時ラッキンは疑惑を全面否定していた。
(財新記者 沈欣悦、原文は4月2日配信)
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