新型コロナで経済悪化、見えざる犠牲者対策を 経済が縮小すれば大規模に自殺者が出る

✎ 1〜 ✎ 60 ✎ 61 ✎ 62 ✎ 最新
拡大
縮小

新型コロナウイルスの感染が世界で拡大するに伴い、各国政府は外出規制、出入国規制などのこれまでにない予防措置を取っている。これらの規制の経済的な影響は甚大である。

3月初めに発表された予測では、今年の日本のGDPは感染がなかった場合に比べて、最悪のケースで約10%下落するという。今は状況がさらに悪化しており、それ以上の下落も十分にありうる。

兵庫県立大学の井上寛康氏と筆者の推計によると、1カ月首都封鎖をすることで、東京の生産額は9兆円減少する。しかも、東京で部品の需要も供給もなくなることで、その影響はサプライチェーンを伝わってほかの地域にも及ぶ。結果、1カ月後には全国の生産日額は以前の15%程度に落ち込み、減少額の合計は28兆円となる。

このような経済の縮小は、人命をも奪う。失業や倒産の増加は自殺を引き起こすからだ。警察庁の統計では、日本の自殺者の数は1997年の2万4391人から98年には3万2863人に急増した。その後2013年までの16年間にわたって年間3万人以上で高止まりした。とくに中高年男性の自殺者の増加が顕著だった。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内