まだ遅くない、EU諸国はイタリアを助けるべきだ ミラノ市に100万ユーロを寄付した富豪が提言

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3月31日のミラノ市内の様子(写真:REUTERS/Flavio Lo Scalzo)

新聞には恐ろしい見出しが並んでいる。必要な機器が不足したため、「誰を見殺しにするか」という戦場のような決断を余儀なくされている医師たちの話。検査や入院を虚しく待つ病人たちの長い列。会社、商店、バー、レストランからは人々の姿が消え、世界各地の経済は急停止した。

そして新型コロナウイルス感染症の被害を国別に比較する統計では、米国が急上昇。3月末時点で、このウイルスが最初に発生した中国より6万1000件近く上回る感染例が確認されている。

他国からの支援が遅れ、イタリアの苦境はさらに悪化

欧州では、特にイタリアがパンデミックの打撃を大きく受けた。同国では感染拡大を減速させるため、3月9日から全国的なロックダウンとなっている。3月30日の時点で、同国で確認された新型コロナウイルス感染者数は9万8000人。これまでに出たイタリア人の死者数は、主に北部のロンバルディア州を中心に、1万700人以上に上る。

ロンバルディア州の州都であるミラノはイタリア経済の大黒柱というだけではない。かつて多くの人々で賑わっていた街は、欧州プロジェクトと密接に関わっており、欧州経済全体の重要な原動力だ。

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