本社 本日は復興西ドイツの実情、中でもカメラ工業の実情とか、経営者の態度とか、労資間の問題、向こうの技術水準や、産業政策などについて、いろいろお話を願いたいと思うのですが……。
御手洗 私はドイツを主として、自分の関係の工場、会社を見学してきました。したがって、2、3年もおる人の目に映るのと、多少違いがあるかもしれません。
ライカを探る
単純組合はない
御手洗 まず、私どもに関係の最も深いカメラの話ですが、ご承知のようにドイツはカメラの本場といいますか、発祥地です。戦後日本のカメラも急速に躍進して、海外からも好評をえていますが、実際はドイツに比べはたしてどうか。その点、とくに注目されるのが、私どもの製品に最も類似し、国際競争の好敵手であるライツ社のカメラ、ライカです。
そこでライツ社ですが、お会いしたのは社長の弟さんの副社長でしたが、結局お兄さんが留守であるのと社則からもカメラ部門は遠慮してもらいたいということで、見学は光学部門だけにとどまりました。しかし、その間見たり、聞いたりのあいだに、種々教えられるところが、多大でした。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら