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先進的!ソニー盛田昭夫氏の経営理念の凄み 「自由主義経済の経営理念」とは?

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盛田昭夫氏(1980年撮影)

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今回の「覧古知新」は1974年3月9日号に掲載されたソニー共同創業者、盛田昭夫氏へのインタビューをお届けする。
「私は日本は自由経済圏内におるべきだ、という信条をもっている」「アメリカがいばっているのは、軍事力をもっているから。日本は技術を背景にしたインダストリーだけが、ただ一つのバーゲニングパワー。それをつぶしたら、日本はアウト」など踏みこんだ発言をしている。当時政府が検討していた高収益企業に対する「超過利得税」に対しても、「もうけた企業からカネさえ取れば国民の支持が得られる、というような発想は困る」とチクリ。企業経営者の枠にとらわれない発言をする、稀有なスケールを持った人物であることがわかるのではないだろうか。

健全な企業活動を阻害する最近の風潮

「週刊東洋経済」1974年3月9日号より
企業の経営姿勢が問われている。自由主義経済の経営理念を貫く異色経営者のソニー盛田社長は、事態をどうみているか……。

米国人の日本経済観

本社 この2月、アメリカに行かれて、ニューヨークの証券アナリストの日本経済観があまりにも悲観的なのに驚かれたようですが……。

盛田 私どものアニュアル・レポートができたので、ニューヨークの証券アナリスト協会へ説明に行ったのですが、インベスター(機関投資家)は日本経済がこれからどうなるのか非常に心配している。

アメリカですら〝石油危機〟で困っているのだから、ほぼ100%輸入に頼っている日本はたいへん深刻に違いないということですね。

それにトイレット・ペーパーが足りない、洗剤が足りないというように、品不足パニックの記事がどんどん届くものだから、日本経済はたいへんな事態へ追い込まれているだろう。そんな状況で日本の企業はやっていけるだろうか。さらには、自由経済機構を維持できるのだろうか、と悲観論が支配していた。

本社 それで盛田さんは急きょスピーチの変更をされたようですが。

盛田 日本経済はいま、産業構造変革の1つの転換期にあるので、一時のケイオス(混乱)は避けられないが、それで日本経済がアウトになると断定するのは早計すぎる。

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