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住み続けられる街。その答えはどこに? 注目集める宇都宮市のネットワーク型コンパクトシティー

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昨年5月に閉店した宇都宮パルコ。中心街のシンボル的施設だった

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「パルコは僕たちの青春の象徴でしたからね」

2019年5月に閉店した、商業施設「宇都宮パルコ」。市内に住むある男性はかつてを振り返りつつ、しみじみと語った。

22年春の開業を目指し、次世代型路面電車(LRT)の建設が進む栃木県宇都宮市。そのさなかに、市の中心部にあったパルコが閉店したことはショッキングな出来事だった。シンボルを失った中心街は寂しさが漂う。

本特集で取り上げてきたように、今後、人口減少やインフラの老朽化、財政難に伴う行政サービスの低下、災害の激甚化や深刻化が予想される中、今後の街づくりの切り札とされるのがコンパクトシティー政策だ。

コンパクトシティーとは都市の一部分に行政や医療、商業施設などの機能を集約し、自治体運営の効率化を図ろうという考え方だ。00年代ごろから国内の一部自治体で導入が始まった。だが「その頃はコンパクトシティーといっても郊外の開発抑制を考えていなかったため、都市の郊外化が進んだ」と、地方都市の現状に詳しい日本総合研究所の藤波匠・上席主任研究員は指摘する。

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