
13日の会見で、サプライチェーン改革の意気込みを語るファーストリテイリングの柳井正会長兼社長
低価格ファッション企業の間で明暗が分かれつつある。米フォーエバー21が経営破綻し、スウェーデンのH&Mもかつての勢いはない。一方で、ZARAを擁するスペインのインディテックスは、圧倒的な収益力でアパレル業界の世界首位を独走する。
そのインディテックスを猛追するのが、ユニクロを展開するファーストリテイリングだ。現在、世界3位の同社は、2位のH&Mを営業利益と時価総額ですでに抜いており、数年内に売上高でも突破する可能性が高い。
頂上決戦に向け、ファストリが着々と磨く「武器」とは──。
「マテハンだけでなく、人工知能(AI)やロボティクス、センサーと共存し、世界で本当の意味でのサプライチェーンを作った企業が一番成長する」。11月13日、「ユニクロ」の有明本部で行われた会見の席上、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長はこう力強く語った。
ファストリは同日、物流倉庫の作業自動化に向けて、ロボット関連技術を開発するベンチャー企業2社と提携したことを発表した。昨年に提携したマテハン機器大手のダイフクの技術も合わせて、世界中にある倉庫の自動化を一気に進める構えだ。
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