食品だけでなく、衣類も作りすぎがたたり大量廃棄が行われている。
日雇い労働者が集まる地域として知られる大阪市西成区。このエリアを走る高速道路沿いにたたずむ倉庫がある。中に入ると、大量の段ボール箱が山積みされていた。ハンガーにも無数の衣類が掛けられており、スタッフがそれらをてきぱきと仕分けしていた。
ここはアパレルメーカーなどの在庫処分を手がけるshoichi(ショーイチ)の物流拠点だ。同社は未使用で廃棄寸前の衣料品を定価の1割弱で買い取り、国内外にある自社の店舗やインターネットサイトなどで再販する。
在庫処分業者が買い取った在庫を横流しし、あちこちに安値で商品が流通した結果、ブランドイメージが悪化してしまうケースは数知れない。対してショーイチは、アパレル各社の要望をこまめに聞き取り、タグを切り取ってブランド名がわからないようにしたり、再販先を限定したりしているのが特長だ。
アパレル側に配慮した処分手法が口コミで広まり、昨2018年は高級ブランドからカジュアルブランドまで約1000万枚もの衣服を買い取った。直近は2桁増収が続き、今19年度売上高は15億円に達する見通し。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら