前記事で述べたように、フードロスの削減を狙い食品メーカーや卸、小売企業では、納品期限における商慣習「3分の1ルール」の見直しが相次いでいる。
埼玉県を地盤とする食品スーパーのヤオコーは今年4月、米や酒類などを除く加工食品の納品期限を2分の1に変更した。コンビニエンスストア最大手のセブン‐イレブン・ジャパンはすでに飲料や菓子に2分の1ルールを適用しており、2019年8月からカップ麺にも適用する。
3分の1ルールは賞味期限切れの商品が店頭に並ばないように、1990年代から食品流通業者の間で全国的に広がったといわれている。
食品流通業者が納品期限の見直しを検討し始めたのは、7年前にさかのぼる。「省庁が業界団体に働きかける形で進めてきた」(農林水産省・食品産業環境対策室の三浦寛子氏)。納品期限の厳しさが企業の収益を悪化させていることを問題視した経済産業省が主導し、メーカーや卸、小売りの主要企業約40社が「製・配・販連携協議会」を12年9月に発足させた。そこに農水省も加わった。
同協議会が提示した当時の試算では、飲料・菓子のすべてで納品期限が2分の1に緩和された場合、3分の1期限の場合に比べて4万トンの商品を追加で出荷できるようになるとされた。全体廃棄量の1%程度が、納品期限の緩和で削減できるとの見立てだ。
目を見張るような削減効果ではないものの、「合理的な理由のない商慣習を見直すだけでロスが抑制できる。企業の収益向上も期待して、取り組みは進められてきた」と、流通経済研究所の石川友博・主任研究員は語る。
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