SNS(交流サイト)などで誤解が生じる原因には、言葉の意味に対する認識の違いがある。

ビジネスで毎日のように耳にする言葉には、定義があいまいなまま用いられているものが多く存在する。とくに外来語の概念を日本語化したものに顕著だ。
例えばマーケティングという言葉は、初めて仕事をする者同士でのやり取りにおいてはとくに注意が必要である。「広告宣伝」とほぼ同義で用いる場合があるかと思えば、「商品企画」や「市場調査」とほぼ同義であったり、あるいは「営業戦略」(この言葉自体も人によって範囲が異なる)に近い意味で用いられたりすることもある。
「デザイン」という言葉も幅広い定義で用いられている。狭い意味では、例えば「服や家具のデザインが好みだ」のように、見た目の意匠的なものという定義で用いられることが多い。だが、広い意味では仕様やコンセプトといった見た目に限らない製品の機能や設計思想そのものを指す場合もある。
言葉の定義に対する理解が異なる者同士が、定義をあいまいな状態にしたままで議論を続けることで、まったくかみ合わないコミュニケーションが続いて結論が出ない、という非生産的な状況が頻繁に発生している。とくにツイッターのように字数が限られた中での議論は、言葉の定義のような議論の前提条件をいちいち確認しないまま行われることが多く、無用の誤解が発生しているように見える。
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