結果にコミットできず──。買収攻勢で話題をさらったライザップが大きくつまずいた。経営トップの証言から、知られざる失敗の原因を探る。
「本日は厳しいご意見しか出ないと覚悟して臨みましたし、それだけのことをしたと強く深く反省しています。必ず結果を出すように全力で取り組んでまいります」。6月22日に開かれたRIZAPグループ(以下ライザップ)の株主総会。集まった約3000人の株主を前に、瀬戸健社長は深々と頭を下げた。
瀬戸社長の言う「それだけのこと」とは“公約違反”を指す。昨年11月の中間決算発表時にライザップは、通期での最終黒字見通しを撤回し、最終赤字転落とする大幅な業績下方修正を行った。配当予想も無配とした。これを受け、札幌証券取引所アンビシャス市場に上場する同社株は急落した。
いちばん割を食ったのは、公募増資と追加売り出しに応じて株主となったばかりの人たちだった。ライザップは同年6~7月、成長投資に充てるとして約3万人の投資家から355億円を調達していた。
わんこそばを延々とかき込むような連続買収
5月に発表した2018年度決算(国際会計基準。以下IFRS)は193億円の最終赤字となった。直近株価も昨年高値から7割減の水準と低迷が続く。「今は株価を怖くて見られない」「500万~600万円損している」という株主の声が総会では聞かれた。
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