その会社は、神戸・三宮駅からポートライナーで7つ目の駅、「京(けい)コンピュータ前」付近にある。神戸空港駅の1つ手前である。
有名なスーパーコンピューター「京」を有する理化学研究所・計算科学研究センターなどがある日本有数の科学最先端基地だ。その一角、駅から5分の場所に目指す「シクロケム社」があるはずだが、なかなか見つからない。神戸大学の研究施設の近くに、不釣り合いなかまぼこ型のテニスセンターがあるばかり。駅前の案内板ではここらあたりなのだが、とさらに見回してみると、隣の近代的な建物の壁面に確かに「Cyclo Chem(シクロケム)」と記されていた。
そんな不思議な構造の理由を寺尾啓二社長に尋ねてみた。「この一角にテニスセンターは場違いですが、これも当社のアンチエイジングの取り組みなのです。テニスは有酸素運動と無酸素運動が適度に組み合わされ、また相手の手の内を先の先まで読むことで脳の活性化にもつながります」。
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