今回はベタな大阪の土産物店を紹介する。そうはいっても、そこらの土産物店とは歴史が違う。豊臣秀吉による大坂城築城の頃、紙問屋として妹尾(せのお)氏により大坂二つ井戸で創業されたという。本家の名を取って屋号が「せのや」。社名も由緒正しいのだ。
「明治になって今の戎橋(えびすばし)筋に欧米文具の店を開きました。戦後、同地で『せのや文紙店』として復興。そして1974年、私が会社に戻ってからファンシー・バラエティーショップに業態を転換しました」そう語るのは、会長の野杁育郎(のいりいくろう)氏。早稲田大学文学部卒業後、数年間編集の仕事に携わった後、家業に復帰。当時会社は、本家がのれんを降ろしてから「分家せのや」として野杁家がそののれんを引き継いでいた。
【会社概要とトップの横顔】
< せのや >
天正年間創業、400年の歴史を誇る大阪土産専門店。「なにわ名物いちびり庵」4 店舗のほか、くいだおれ太郎オフィシャルフルーツパーラーも営む。
< 野杁育郎会長と福岡武志社長 >
野杁会長は「なにわ名物開発研究会」会長でもあり、大阪名物振興の旗振り役。福岡社長は、前職で会長の遠い後輩。二人三脚でなにわ復権に挑む。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら