レズビアンの元養護教諭が教育現場のLGBTを支援 1人でも多くの若者を性の悩みから救いたい

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大東市は、大阪市の東部に隣接する衛星都市だ。上方落語「野崎詣り」で有名な野崎観音が市の名所で、江戸時代から参拝客でにぎわう。行政が「人間尊重の快適なまちづくり」を標榜してさまざまな活動をする中、「大東ビジネス創造センター D-Biz」の取り組みは特筆される。

加藤敏センター長は広告代理店からの転職組。中小企業の話をよく聞き、強みを見つける。「決算書を見るだけの経営相談ではなく、売り上げを伸ばすのが仕事。いわば中小企業の経営企画、広報担当です」と言い切る。ものづくり、ITなどのスタッフが応援体制を組み、アドバイスも具体的だ。

そんなD-Bizに、市内に住む女性が相談に訪れた。2017年5月のことだ。相談者は、元中学・高校の保健室の先生だった井上鈴佳さん(当時27)。レズビアンである井上さんは、LGBT(性的少数者)への理解を深めてもらいたいと学校を退職。主に教育現場でLGBTの啓蒙活動をし、当時の講演回数は50回を超えていた。

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