
EVベンチャー・テスラを立ち上げた起業家イーロン・マスクもそううつ病を抱える(撮影:尾形文繁)
起業家や経営者と聞くと、どのようなイメージを抱くだろうか。パワフルでタフな人と認識している読者の方も多いだろう。そうした一面もあるが、彼ら彼女らも苦悩を抱えている。不安で眠れず泣きながらメンターなど支援者に電話をかけたり、SNS(交流サイト)上から突如姿を消し、音沙汰がなくなったりするといったことも耳にする。
起業に関しては「資金調達」「上場」などの輝かしい言葉がニュースやSNS上に飛び交う。そうした成功の裏に、「廃業」「メンタル不調」「投資家からのプレッシャー」などが存在する。だが、そのような負の面が人の目に触れることはあまりない。起業のリスクとして存在する「メンタルヘルス問題」は表に出にくいために、起業することで同じように苦悩する人が再生産されている。
起業家のメンタルヘルス問題が表面化しづらいのには理由がある。1つは雇用主と従業員の力関係から、保護すべき対象としては従業員が優先されるからだ。起業家や経営者は自己責任でなんとかなると考えられがちだ。
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