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問題だらけのストレスチェック 現場では大混乱が続く

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「世界初の義務化」の触れ込みで始まった新制度。だが、現場では大混乱が続く。

(本誌:高見和也)

7月26日、厚生労働省がストレスチェック制度の実施状況を初めて公表した。施行されたのは2015年12月。それから1年半が経った今年6月末時点の実施率は、「8割を超える」と厚労省は誇らしげだ。しかし、関係者の声を集めると、多くの課題が浮かび上がる。

ストレスチェックとは、従業員の心理的負担の程度を把握するために医師・保健師などが行う検査のこと。従業員50人以上の事業場(企業の営業所など、事業が行われている場所)に実施が義務づけられ、「50人未満の事業場」も実施が努力義務となっている。事業者(企業や学校など)の対応は混迷を極め、その効果には疑問の声が高まっている。

置き去りにされる高ストレス者

厚労省所管の労働者健康安全機構が実施する「ストレスチェック制度サポートダイヤル」(コールセンター)は、15年後半の半年間だけで約6500件の問い合わせを受けた。応対できなかった電話はその3倍に及んだという。同機構の深瀬砂織メンタルヘルス対策促進員は、「実施方法や手順、実施時期、規定の中身など相談内容は多岐にわたり、事業者の人事・総務担当者など多くの関係者が悩んでいた」と振り返る。

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