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英国下院の分断で混沌 英国のEU離脱

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メイ首相の合意案に離脱強硬派も穏健離脱派も納得せず(代表撮影:ロイター/アフロ)

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英国のEU(欧州連合)離脱、いわゆるブレグジットの交渉は、視界不良の幕開けになりそうだ。2018年11月に英政府とEUは、離脱の条件を定めた離脱協定と離脱後の新協定の大枠を定めた政治宣言に合意したが(以下、「離脱協定合意」とする)、英下院でこれを承認するメドが立たず、離脱協定締結に向けた展望が開けていない。

英下院での離脱協定合意の承認投票は、当初、18年12月11日に予定されていたが、大差で否決される見通しとなり、延期された。翌12日には、英国のメイ首相は保守党の離脱強硬派議員から党首不信任を突き付けられた。不信任動議は否決されたが、100名を超える議員が不信任票を投じた。

メイ首相は離脱協定合意の部分的な修正に向けたEUとの再交渉を行っている。が、12月13日時点ではEUが修正に応じる見通しは立っておらず、下院投票の日程も定まっていない。

仮に英下院での承認投票で否決された場合、先行きは不透明で、さまざまな選択肢が議論の俎上に載る。今後の展開として、筆者は以下の五つのシナリオを想定している。

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