カリスマの言動はどのように変わってきたのか。本誌がこれまで行ってきた10回のインタビューを基に読み解く。
「日産リバイバルプラン(NRP)」の発表から約1年後となる2000年11月2日、インタビューに応じたカルロス・ゴーン日産自動車社長(当時)。NRPが計画以上に進み、業績見通しの上方修正を発表した直後だった。日本市場でのシェアが下がり続けていることを問うと、「2000年、01年は安定的なシェアで、利益を(優先に)考えます。02年に、28年ぶりにシェアを上げてみせます」と断言していた。NRPを1年前倒しで達成した02年当時、社内に気の緩みはないかと尋ねると、「自己満足には陥っていない。今こそ日産の実力を100%証明できるチャンス」(02年12月)と、強気なコメントに終始した。
これまで一貫して上り調子だったわけではない。08年5月に発表した経営改革プラン「日産GT 2012」は、リーマンショックの影響で09年2月に中断。同年3月期の決算は1379億円の営業赤字に転落した(前期は7908億円の営業黒字)。「日産が黒字化するのは10年度の第4四半期あたりでしょうか。在庫を減らし、投資を抑制しています」(09年7月)と弱気な時期もあった。
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