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ルノーの束縛から逃れる日産の危うい綱渡り カリスマ追放で終わらない

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11月上旬、ルノーの工場を訪れたマクロン大統領。ゴーン氏は固い握手を交わしたが…(AFP/アフロ)

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カルロス・ゴーン氏の解任は序章にすぎない。仏ルノー、日産自動車、三菱自動車という3社連合のトップに君臨したカリスマの退場に伴って、日産・ルノーの提携関係がどう変わるかが今後の最大の焦点だ。

これは現実の実力の差を反映していないとする日産側の不満が出発点にある。出資比率をはじめとする“主従関係”の解消をもくろむ日産と、影響力を維持したいルノーとのせめぎ合いはすでに始まっている。

機能統合の推進で社内から不満噴出

3社連合はこれまで「自動車業界で最も成功した提携」と喧伝してきた。複数の日産幹部も「(部品の共同購入など)スケールメリットは確かに大きい」と認める。

昨年に公表した連合の2022年までの中期計画では、年間シナジー総額を100億ユーロ(約1.3兆円)に倍増させる目標を掲げた。14年からは日産とルノーの購買、研究・開発、生産・物流、人事の機能を統合し、その後も統合分野を拡大している。

しかし、統合が深化する中で、日産側にはルノーに対する不満がマグマのように蓄積していった。

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