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打ち捨てられた日本市場 ドライすぎる商品戦略 海外市場の拡大を最優先

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経営危機に瀕した日産自動車にルノーからカルロス・ゴーン氏が送り込まれたのは1999年。「日産リバイバルプラン(NRP)」によるリストラ戦略が功を奏し、V字回復を遂げた。業績数字を見るかぎり、日産はエクセレントカンパニーに返り咲いた。

しかしその陰で、打ち捨てられた市場がある。それはほかならぬ日産のマザーマーケットである日本だ。

5年で新型車は4台 海外の「お下がり」も

NRPの成功を受けて、以後中期経営計画は6回策定されている。それらを見ると、徐々に日本市場のプレゼンスが落ちていっているのがわかる。

経営合理性の観点から、日産が注力すべきマーケットは北米とASEAN(東南アジア諸国連合)と中国に絞り込まれた。北米での日産の上位ブランド「インフィニティ」を軸に高付加価値商品を展開すると同時に、タイでの生産は新興国に向けた小型車に特化した。

ひるがえって日本マーケットを見てみると、直近5年間で、軽自動車を除外し、フルモデルチェンジを行った新型車は2013年の「スカイライン」、14年の「ティアナ」、16年の「セレナ」、17年の「リーフ」の4車種しかない。

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