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ビジネス #日産 危機の全貌

「 虚偽記載に当たらない」郷原信郎 専門家がずばり指摘! ゴーン逮捕の焦点は?(1)

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元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士が古巣に物申す。

郷原総合コンプライアンス法律事務所 弁護士 郷原信郎
ごうはら・のぶお●1955年生まれ。77年東大理学部卒。東京地検特捜部、長崎地検次席検事を経て現職。(撮影:今井康一)

──虚偽記載は「支払いの約束」であることがわかってきました。

すでにもらっている報酬と、将来もらう約束とを同じと言っていいのだろうか。報道によれば顧問料などの名目で将来支払う約束をしていた。役員退職慰労金ではない。となると、将来、支払いには手続きや稟議が必要になる。取締役会の了承も得ないといけない。日産自動車の業績が急激に悪化し赤字になって引責辞任した場合には、支払われない可能性がある。「退任後の支払いの約束」の金額を、実際に支払われた役員報酬と合算して開示することは、逆に重大な誤解を生じる。

虚偽記載とは投資判断にとって重要な事項を偽ったり、書かなかったりすることを指す。カルロス・ゴーン氏の場合、「支払いの約束」であることに加え、7469億円(2018年3月期)の純利益を計上している日産にとって、その0.13%程度の毎期10億円の役員報酬不記載が投資判断に重要な事項とはいえない。

「闇司法取引」ではないか

──本件は日本版司法取引の2件目と報道されています。

虚偽記載罪が成立する前提で、「日本版司法取引」が「支払いの約束」にかかわった担当者への説得の道具に使われたのかもしれない。しかし、有価証券報告書の虚偽記載に直接かかわっていないのであれば、本来、刑事責任を負う立場ではなく、「日本版司法取引」の対象ではない。

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