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論理的で正確な日本語を使う努力を 井上ひさし氏に学ぶ日本語の技法(10)

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ニュースが相次ぎ、先送りになってしまったが、井上ひさし氏の表現法についてまとめてみる。井上ひさし氏は、たぐいまれな表現力を持った作家だ。同氏の技法はビジネスパーソンにも応用することが可能である。井上氏に関する内容を終えるに当たって、ビジネスパーソンのキャリアアップにとって重要な事柄を、筆者なりの言葉に言い換えて4点に整理しておきたい。

第一は、母語としての日本語の重要性を正しく認識することだ。

人間は、乳幼児の頃から慣れ親しんだ母語でないと、深い思考はできない。この当たり前の事柄が、グローバリゼーションが急速に進行し、コミュニケーション言語としての英語の影響力が強まる中で忘れられようとしていることに井上氏は危機感を抱いている。筆者も認識を共有する。

言語には、読む、聴く、話す、書くという四つの力がある。外国語に関しては、読む力を残り三つの力が超えることはないのが常識的によくわかる。日本語に関しても、これは同様である。読んで理解できない事柄に関しては、聴いても理解できない。当然、話すことも書くこともできない。それだから、日本語の読解力を向上させることこそ、ビジネスパーソンがスキルを向上させるうえで重要なのである。読む力をつけるうえで重要なのが音読だ。音読によって、読めない漢字や理解が不十分な事柄が明確になるからだ。テキストを理解できていないと円滑に読むことはできない。よい文章は読みやすい。また、聴いていて意味を正確に取れる。それだから、井上氏は、小学校で音読を重視することの必要性を説く。

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