大手配送会社による運賃の値上げとドライバー不足は、荷主である小売りやメーカーにとって避けられない深刻な問題だ。いち早くこの危機に立ち向かっている企業を取材した。
化粧品|アプリ刷新や置き配で再配達を抑制
通信販売を主力とする大手化粧品メーカーは、今年に入り続々と送料値上げを宣言している。
ファンケルは4月から、購入金額にかかわらず一律で100円を現行の配送料に上乗せ。オルビスは創業以来送料無料を貫いていたが、6月から購入金額が3240円未満の場合、配送方法に合わせて利用者から送料の徴収を始めた。
今後も配送会社による追加値上げが予見される中、荷主側には「よい顧客」としてのアピールが求められる。その方法を以前より検討していたオルビスは、再配達を減らすため2018年6月に自社アプリを刷新。アマゾンや楽天など複数のネット通販サイトで再配達依頼などが一括でできるアプリ運営会社のウケトルと組み、オルビスのアプリ内にこれらの機能を加えた。同社ではコンビニ支払いが5割を占めるため、利用者が支払いの際にコンビニで振込用紙を取り出すことなく、アプリのバーコードをかざすだけで支払いができる機能も追加した。
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