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ESG投資に遅れるな! GPIF運用改革の課題

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アベノミクス初期に行われたGPIF改革が第2幕へ。世代をつなぐ年金資金はESG投資と相性がいいが、日本は出遅れぎみだ。

本誌:野村明弘
写真:2014年のGPIF改革は「安倍政権の株高政策」との批判が少なくなかった

厚生年金と国民年金の積立金約156兆円を運用する、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)。この世界最大級のアセットオーナーの運用改革が第2幕に突入している。

主眼はESG投資だ。E(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)の社会的課題を企業が事業活動に組み込んで経営を行うよう、株主として経営者に促す投資スタイルのことだ。

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国際連合が2006年、投資家の取るべき行動として、ESG投資を中核とした責任投資原則(PRI)を公表。その署名機関数は欧米を中心に増え続け、18年4月現在、署名機関の総運用残高は81.7兆ドル(約9000兆円)に達した。

日本のESG投資残高は0.5兆ドル(16年)と、世界全体の2%にとどまり、出遅れぎみだ。しかし、「国内機関投資家の行動に大きな影響を与えるGPIFが、昨年からESG投資を始めたことで、多くの投資家の間で関心が高まっている」(野村証券の福田和之商品企画部長)。

次記事で詳述するように、14年のGPIF改革(第1幕)では、それまでの国債中心の運用から方針を変更、国内外の株式運用比率を大幅に拡大した。が、これは、さまざまな利害が絡んだ政治的側面が強いもので、アベノミクスの株高政策ではとの批判があった。

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