日本では無名の保守系名門校「ヒルズデール大学」が今、米国で注目されている。トランプ氏を大統領予備選挙初期から支援していたことでも知られる。
米国は今、卒業式のシーズンを迎えている。各地の大学から若者たちが巣立っていく。その巣立ちに力点を置いて、米国の大学で卒業を「コメンスメント(始まり)」と呼ぶのは、とても好感が持てる。
大統領や副大統領ら、時の政権の重鎮が大学卒業式に出掛けて行うスピーチは、ときに重要な政策表明になることがある。
たとえば9.11テロの翌年2002年6月、息子ブッシュ大統領(当時)が陸軍士官学校卒業式で行った演説は「善と悪との戦い」における「先制攻撃」の可能性に言及、翌年の対イラク侵攻への道筋を示すことになった。
今年の卒業式シーズンはどうだろうか。トランプ大統領はアナポリスの海軍士官学校で演説したが、いわゆるペップトーク(激励演説)で、とりたてて政策的な内容はなかった。
むしろ注目されたのは、ペンス副大統領のほうだったかもしれない。副大統領は中西部ミシガン州のヒルズデール大学の卒業式に出席した。信仰の大切さを訴え、福音派へのアピールを狙った演説の中身もさることながら、大学の選択が一部の事情通に注目された。
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