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2018年は、第1次世界大戦が終わって100年になりますよね。第1次大戦の最大の謎は、なぜ始まったのか。オーストリアの皇太子がサラエボでセルビア人に殺されたのだから、オーストリア・セルビア戦争で十分だったはずです。背景に英独の覇権争いがあったとはいえ、あんな大戦争になる必然性はなかった。
『夢遊病者たち』を読むと、当時の指導者たちが将来を予見しようとせず、場当たり的な判断で、あたかも夢遊病者のようにふらふらと戦争に進んでいったことがわかります。呉座勇一先生の『応仁の乱』(中公新書)にも通じます。
リーダーの資質ってものすごく大事や、と痛感させられるすばらしい本です。目先のことでA案とB案だったらA案のほうがましや、ぐらいの考えで決めてはアカンで、と。その先には大変なディザスターがあるかもしれないわけだから。
20世紀は戦争の世紀といわれますが、大もとは第1次大戦です。第2次大戦の原因は、絶対に払い切らないほどの賠償金をドイツに課すという戦後処理の失敗が大きかった。この重要な戦争について、終戦100年の年に考え、リーダーの重要性をあらためて認識してほしいと思って選びました。
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