異常気象の真因を探る 集中豪雨や巨大台風
温暖化が引き合いに出されるが、個々の気象現象はそう単純ではない。
2017年は天候変化がめまぐるしい。関東地方では空梅雨かと思えば8月の低気温と長雨。7月はじめに九州北部地方を襲った豪雨も記憶に新しい。今夏は沖縄・奄美地方での異常な高温、東北地方にまで及んだ台風もあった。
よく異常気象の原因として地球温暖化が挙げられる。確かに過去100年の月平均気温の推移を見ると、最高気温はそれほど上がっていないが、最低気温は明らかに上昇している。さまざまな天候の異変はなぜ起こるのか、温暖化はどこまで影響しているのか。
台風は昔のほうが強い
本格シーズンを迎える台風。発生頻度が高まり、大型化している印象があるが、実はそうでもない。「台風に関しては、上陸時の勢力はむしろ昔のほうが強い」と気象庁予報部アジア太平洋気象防災センターの石原洋予報官は言う。
8月4日に日本に上陸した台風5号は、7月21日に太平洋で発生してから秋田県沖で温帯低気圧に変わるまで18.75日と史上3番目の長寿命台風だった。が、最長寿は1986年の14号、2位は72年の7号と、30年以上も前だ。
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