分断される米国の真実 窮地のトランプが火に油
人種差別が根強い米国南部で、白人至上主義者らが台頭。トランプ大統領の発言も問題に。
米国の“分断”が止まらない。
8月12日、米南部バージニア州シャーロッツビル。デモを行っていた白人至上主義団体「クー・クラックス・クラン(KKK)」や「ネオナチ」などと、これに反対するグループが衝突した。死者1人、負傷者19人を出す惨事となった。
白人至上主義者たちのデモは、南北戦争で奴隷制度の存続を主張した南部連合国側の指揮官だった、リー将軍の銅像撤去への抗議だった。2015年6月、サウスカロライナ州の黒人教会で起こった銃乱射事件を機に、人種差別の象徴とされた南部の軍旗や銅像を撤去する動きが広がっていた。
今回のデモでは、反対派の列に車で突っ込んだ白人至上主義者の男が逮捕された。だがトランプ大統領は、「双方に非がある」との立場を固持。批判の声が共和党内外から飛んでいる。
そんな中、米製薬大手・メルクのケネス・フレージャーCEO(最高経営責任者)や、インテルのブライアン・クルザニッチCEOなど財界の要人が、大統領の助言組織である製造業評議会からの離脱を次々と表明。大統領は16日、同評議会を含む二つの助言組織の解散に追い込まれた。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら