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日本進出で待ち受ける苦難 中国発のシェア自転車

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設立から1年で登録者1億人に達した中国のシェア自転車大手「モバイク」が日本に上陸する。急拡大の一方で、海外市場での普及には課題も多い。

モバイクは中国を中心に100以上の都市で、500万台以上の自転車を運用している。写真は南寧市(Imaginechina/時事通信フォト)

中国のシェア自転車大手Mobike(モバイク、摩拝単車)が先月、福岡、札幌と立て続けに日本進出を発表した。年内に10都市程度での展開を目指す。中国企業の海外進出を華々しく報道する中国メディアの掛け声とは裏腹に、国情の異なる日本での普及は困難との声は中国国内でも強い。

発表によると、モバイクは福岡市に日本法人「モバイク・ジャパン」を設立。正式な時期は未定だが、早ければ7月中にも試験的な運用を開始する。また札幌市でも地元企業と提携し、年内にもサービスを立ち上げる計画という。

モバイクは2016年4月、上海でスタート。わずか1年で登録者は1億人を超え、1日の最大利用者数は2500万人に達した。海外進出はシンガポール、英国マンチェスターに次いで日本が3カ国目となる。

モバイクの特徴は個々の自転車に通信用のチップを搭載、つねにGPS(全地球測位システム)と連携し、いわば自転車自体がインターネット端末になっている点にある。利用者はスマホで空き自転車の位置が一目でわかるので、最も近い自転車に即座に乗ることができ、自転車が置ける場所ならどこに乗り捨ててもよい。急速な普及の要因はこの利便性にあり、愛用者の一人である筆者も、その便利さは実感している。上海市内には10万台以上のGPS搭載自転車が「バラまかれて」おり、市街地ならすぐ見つかる。悪天候や大荷物のとき以外、2~3キロメートル程度ならほとんどタクシーに乗らなくなった。

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