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米政権の混迷で不安定化する世界 集中連載 トランプの窮地(3)

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パリ協定離脱を表明し、世界各国の批判を浴びるトランプ米大統領。「米国第一」を貫く姿勢は世界秩序の崩壊につながる。

(本誌:福田 淳)
写真:6月1日、ホワイトハウスでパリ協定からの離脱を表明したトランプ米大統領

「米国と米国民を守るため、パリ協定から離脱する」

トランプ米大統領は6月1日、地球温暖化を防ぐために190カ国以上が合意した枠組みからの離脱を表明した。「米国第一主義」を実現するためだ。

「(パリ協定により)ほかの国々が利益を得て、私の愛する労働者が職を失い、賃金が下がり、工場が閉鎖されている」「私はパリ市民ではなく、(かつて鉄鋼業で栄えた)ピッツバーグ市民を代表して大統領に選ばれた」

トランプ氏の内向きな姿勢が一層鮮明になった。

だが、実際にパリ協定を離脱できるのは2020年11月以降。同じ年に米国の次期大統領選挙が行われる。再選されなければ、トランプ政権下でのパリ協定離脱はない。パリ協定には法的拘束力や罰則がなく、温暖化ガス排出削減目標を協定参加各国が自主的に決めることができる。

「米国にとってより公正な協定に変えたうえで再加入するか、新しい枠組みを作る交渉を始める」とトランプ氏は主張するが、他国の反応は厳しい。ドイツ、フランス、イタリアの3カ国は、直ちに共同声明を発表した。「協定採択時の機運を逆戻りさせることはできず、再交渉は不可能だと確信している」。日本の山本公一環境相も「たいへんに失望している」と会見で語った。

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