今年の就職も売り手市場が続いている。2008年秋のリーマンショックによる不況で、長らく就職氷河期が続き、とりわけ文系学生の就職が厳しかった。企業が事務職採用者を減らしたからだ。それが景気回復もあって、昨年から企業の採用活動が活発化している。
度重なるスケジュール変更によって、今年の就職活動は短期決戦になっている。3月に就活開始、6月から企業の選考開始という日程だ。このため、3年生の夏や秋から実施されるインターンシップ(企業などでの就業体験)が採用活動の一つの手段となってきた。
今年の人気企業は、やはり大量採用を行っているメガバンクなどの金融や総合商社。就活に取り組んでいる首都圏の有名大学の文系学生は「金融を考えていない学生は周りにいません」というほどの人気ぶりだ。一方、理系学生にとってはメーカーや、インフラ関連企業の人気が高い。
ここでは東海地区にある学生の人気企業への就職状況を見てみよう。
地元志向が強い学生、メガよりも地銀が人気
トヨタ自動車に就職した学生数トップは名古屋大学の43人。2位が早稲田大学、3位が京都大学と続いた。地元では7位に名古屋工業大学、22位に豊田工業大学が入っている。理工系学部のない大学は1校もランキングに入っていない。豊田工業大学はトヨタ自動車によって設立された工学部のみの単科大学。学費は国公立大並みと安い。今はキャンパスのリニューアルを進めている。トヨタグループだけではなく、他の自動車会社にも実績があるなど就職先が幅広いのも特徴だ。
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