安倍晋三首相が政権運営上、「節目」を重視していることは周知の事実である。戦後政治史においてその時々の政権の結節点となったことを強く意識しているのだ。
あらためて指摘するまでもないが、「その時々の政権」の中ではもちろん、尊崇の念が強まることはあっても薄らぐことのない祖父・岸信介首相が実現したこと、なしえなかったことをつねに意識している。
来年2017年2月25日は岸政権が誕生してちょうど60年だ。
そして岸首相は日米安全保障条約改定をめぐる混乱で1960年7月に退陣しており、東京オリンピック・パラリンピック開幕の20年7月は岸氏退陣60年である。
どうやら「還暦」(60年)のサイクルが、安倍首相の積極果敢な政権運営に投影されていると言っても過言ではない。
鳩山一郎政権下の1955年11月、当時の自由党(緒方竹虎総裁)と日本民主党(鳩山総裁)の保守合同によって誕生した自由民主党(自民党)の初代幹事長として実権を握っていたのが岸氏である。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら