標準的なビジネスパーソンが、ムスリム(イスラム教徒)が多数派の国に赴任、または長期出張するときには、どのような知識を身に付ければいいのだろうか。書店に行けば、イスラム教の入門書はたくさんある。また、中東やイスラム教国に長期滞在するときの生活の手引のような本も少なからずある。しかし、このような入門書や実用書は、イスラム系過激派「イスラム国」(IS)やアルカイダなどの襲撃から身を守るためには直接、役立たない。
また、テロ対策の本を読んでいると、今度は厳重に警備された自宅やホテル、事務所から一歩も動かず、仮にパーティを行う場合も、セキュリティのクリアランスがなされた会社からのケータリングでホームパーティを行うしかないという結論になってしまう。資金が潤沢な大企業の支社長や支店長ならばそのような対策もできるかもしれないが、中堅以下のビジネスパーソンには非現実的だ。
それにビジネスや外交活動を行うためには、現地事情に通暁していなければならない。事務所、自宅、ホテルに引きこもって、日本人や外国人の同業者とだけ交際していても、任国の事情はわからない。任国の事情を理解するためには街に出ていかなくてはならない。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら