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銀行の勧める「外貨建て変額保険」は買いか 手数料開示義務の前に複雑な商品を売り込む

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外貨建て変額の年金保険や終身保険は銀行が多くの販売手数料を得る仕組みになっている(撮影:尾形文繁)

「円高になって、株価も下がっていますから、外貨での運用を始めるには今がいいタイミングですよね。この保険はいかがですか」

4月下旬、東京都内にある大手銀行の支店。資産運用の相談をしたところ、窓口の女性はそう言って、外貨建て変額保険の購入を勧めてきた。今、銀行で、保険販売が熱を帯びている。

日本銀行がマイナス金利政策まで導入し、銀行の運用利回りは低下の一途。収益減にあえぐ銀行は手数料ビジネスを強化している。特に外貨建て変額保険の販売に熱心だ。

この保険で銀行は一時払い保険料の「5〜9%」という高い販売手数料を得ることができる。円建てのそれは3%程度で、その差は歴然。商品性が似ている投資信託の販売手数料もせいぜい3%程度だ。

こうした手数料稼ぎに走る姿を見かねたのか、銀行や保険会社の監督官庁である金融庁は今年1月、保険各社へある要請をした。銀行など金融機関で販売する、投資信託に類似したリスクを持つ保険商品について、“販売手数料を開示”するように、と。

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