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安全認証が最大の壁 開発作業は正念場へ 国産旅客機への挑戦

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製作中のMRJ試験機を検査する国交省航空機技術審査センターの検査官(上、下とも)。旅客機には極めて厳しい設計安全基準が課せられている(写真:三菱航空機)

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「飛行機を単に造って飛ばすだけなら、これほどの苦労はしていない。技術うんぬんの問題じゃない。型式証明が取れる飛行機を造る、そのための生みの苦しみだ」。三菱航空機が3度目となるMRJの開発スケジュール延期を発表したのが、今から2年前の2013年夏。当時の川井昭陽社長は、旅客機開発の大変さについてそう語った。

11月11日に初飛行を成功させたMRJ。08年の開発本格着手から、離陸までに要した期間は実に7年半。当初の計画と比べれば4年の遅れだ。半世紀ぶりとなる国産旅客機開発に大きく立ちはだかったのが、MRJの製品化に絶対不可欠な「型式証明」だった。

型式証明は、民間航空機に義務づけられた公的な安全認証制度である。設計・製造国の航空当局が、開発段階から試験や解析データなどを細かくチェックし、飛行試験を経てすべての安全基準要件に適合していることを確認した後、その型式に対して基準適合の証明書(型式証明)を交付する。認証が下りないかぎり、実用機とはなりえない。この型式証明の取得こそが旅客機開発における最大の難関で、開発作業のゴールでもある。

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