初飛行に成功したMRJを、世界のどんなライバルたちが待ち受けるのだろうか。MRJと同じ70~100席未満を中心とするリージョナルジェット機のプレーヤーは、ブラジルのエンブラエル(エンブラ)、カナダのボンバルディア(ボンバル)、ロシアのスホーイ、中国COMAC(中国商用飛機)の4社だ。日本人になじみのある米ボーイングと欧州エアバスの旅客機2強はこのサイズを製造していない。
ボンバルとエンブラは、ターボプロップ(プロペラ)機時代からリージョナル機を手掛けてきた老舗。ボンバルは鉄道車両と航空機を経営の2本柱とし、航空機事業ではビジネスジェットも有名だ。リージョナル機「CRJ」の現行シリーズは、2001年のデビューからこれまでに700機以上の納入実績がある。
エンブラは軍用機や旅客機、ビジネスジェットといった航空機の専門メーカーで、ブラジルを代表する輸出企業だ。国営時代は経営不振が続いたが、1994年の民営化後に「ERJ145」(50席)が世界的にヒット。00年代半ばにデビューした現行機「Eジェット」はシリーズ累計受注が1400機を超え、世界でいちばん売れているリージョナル機だ。国内でも日本航空傘下のジェイエアや、鈴与グループのフジドリームエアラインズが運航している。
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