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ボーイング競争激化で製造担う日本勢に試練 日の丸サプライヤーの戦い

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大量の受注をさばくため、ボーイングは急ピッチで生産機数を増やしている。写真はエバレット工場(米ワシントン州)の787最終組み立てライン(写真:BOEING)

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名古屋港に面した川崎重工業の名古屋第1工場(愛知県弥富市)は、米ボーイング旅客機「777」「787」の胴体などを製造する基幹工場だ。その敷地内で今年秋、四つ目となる工場棟の建設工事が始まった。現在開発が進められている777シリーズ後継機「777X」(就航予定は2020年)のための新工場である。

777は1995年のデビュー以来、引き渡し機数が1300を超え、今も年間100機の生産が続く大型機のベストセラーだ。「X」は現行機をベースとして主翼とエンジンなどを変更した改良型の後継機で、川重は前・中部胴体や主脚格納部、貨物扉を受け持つ。

鉄道車両から2輪まで多様な事業を手掛ける川重にあって、航空機関連部門は今や経営の大黒柱だ。14年度の部門売上高は3250億円、営業利益は363億円と過去最高を更新。その牽引役であるボーイング機の分担製造は重点戦略事業で、今春に350億円を投じ787型機増産のための新工場を立ち上げたばかり。777X用でも250億円の設備投資(部品製造などを担当する岐阜工場増設分を含む)に踏み切る。

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