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アシックス知られざる変革 「終わった会社」が 世界を魅了し始めた

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10年にわたってぴたっと成長が止まっていたスポーツシューズの名門が、気がつけば力強く世界市場を駆けている。変革の深層に迫った。

(本誌:常盤有未、杉本りうこ)

表参道から一本入った路地に立つ黒い建物に、キャリーケースを引いた外国人が次々と吸い込まれていく。外壁に黒墨でトラ柄が描かれているというその建物は、和モダン風のおしゃれなたたずまいだ。ここは「オニツカタイガー表参道店」。スポーツ用品の国内最大手アシックスが、往年の名作スニーカー「アシックスタイガー」の復刻版をコア商品として展開するファッションブランドの世界旗艦店だ。

アシックスタイガーの看板モデル「ゲルライト3」(撮影:今井康一)

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1階の中央に設けられた大型のソファは、スニーカーの履き心地を試す外国人で混み合う(写真)。英語、中国語、タイ語……異国の言葉が飛び交う店内は、エアコンを効かせても熱気に満ちている。彼らが競って買い求めているオニツカのスニーカーは1万円台が中心価格帯。細部まで日本で加工した「ニッポンメイド」シリーズなら3万円台もある。それでも「タイや中国などからのお客様が、スニーカーが詰まった袋を抱えて帰ってくださる」(古賀亮店長)。月間来店客数は3万~4万人といい、この人気を受け今春には渋谷店もオープンした。

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