外国人投資家の日本株に対する見方をまとめると、最新の時点では、明らかに「買い」である。「I like Japan」というような表現で語られることが多い。なぜ、そう言えるのか。まず、筆者の立ち位置を説明しておく必要があろう。
かつて筆者はスイス銀行で外国為替貴金属部のトレーダーとして働いていた。当時の後輩や家族ぐるみで付き合ってきた同僚たちの息子が今やヘッジファンド、政府系ファンド、年金基金など多方面で活躍している。元来、トレーダーは横のつながりが強い傾向にある。今では、それぞれが所属する組織の見解ではなく、本音で語れる友人たちとのネットを通じたリアルタイムネットワークがある。
セルサイドにはない本音を聞ける人脈網
昨年10月31日の「クロダサプライズ」(日本銀行の追加緩和)の直後には、日本株について直接質疑したいと、ニューヨークに招かれた。今年3月初旬にも招かれている。
筆者は独立系の立場なので、お願いして顧客(ヘッジファンドなどの現地投資家)に会ってもらう日本株のセルサイド(証券会社などの売り手側)とは違って自由に語れる。そのため、相互の信頼関係が醸成されているのは大きい。
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